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それから私は碧先輩に生徒会の活動内容や年間の予定を一通り聞いた。
生徒会のみんなはすごく優しくて、居心地が良かった。
「あ、もうこんな時間か…莉子大丈夫?」
碧先輩は時計から目を反らして私の方を心配そうに見つめる。
気が付けば窓の外は暗くなりはじめて、運動部も帰る支度をしている。
「じゃあ、私帰りますね」
ぺこっと頭を下げてみんなに挨拶をする。
「莉子ちゃんまたねー」
みんなも挨拶を反してくれたので私は生徒会室を出ようと扉に手をかける。
すると、反対の腕をぎゅっと握られた。
「へ?」
振り返るとそこにはいつの間にか帰る支度をばっちり終えた碧先輩。
「もう暗いし、送るよ」
あの笑顔で囁かれたら、たぶん誰も断れないと思う…。
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