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「……これでここの非魔術加工の品物全部にその価値に見合う程度の災いから一度だけ救ってくれる術が掛かった」 「え……ちょっと、さすがにそれはウソだろ?俺が店売っぱらって金払わないといけないレベル……」 こういうことを魔術師に直接頼むと、もちろん金が発生する。 こいつは今回髪飾りをまける代わりに、この髪飾りと同じぐらいの価値の符呪をしてくれたら万々歳と思っていたらしいが、面白そうだったのでサービスしてやった。 「くく、初めてだったから加減がイマイチ掴めなくてな……消そうか?」 「あっ!いや!ありがとうございます!!髪飾りのお代は結構です!!」 「そういうわけにもいかないなぁ~。きっちり4万G払うよ」 すでにこの店主は冷や汗でびっしょりになっている。 まぁ、当然だろうな、あまりにも対価になっていないんだ。 仮にも商人としてはこれほど精神的に辛いものはないだろう。 「勘弁してくださいよお兄さん!!そんなことされたら俺もう気が気でなくなって胃が爛れちゃいますって!!」 「くくっ、わかったわかった。ありがたく貰っておく、じゃあな」
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