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「さて、ここが例の場所か……」
下調べ……と言っても勝手に情報が流れてくるので何もしていないのだが、とりあえず色々ともうわかっているので、オレはこの少し高そうな酒場に入って行った。
「……いらっしゃいませ」
意外にも女性だった隻眼で、すらっとした長身のバーテンが、右眼だけの鋭い眼光を向けながらそう言う。
黒ずんだ灰色のショートヘア。
髪の色からすると、生まれつき魔力の量が少ない人間のようだ。
この店の雰囲気は、ギルドの酒場とは違って落ち着いたもの。前の世界でいうならBARにあたるだろうか。
この下で人身売買なんかやっていなかったら、明日もここに来れたんだがな。
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