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「おっ、着いたか……思っていたよりも深かったな」
辿り着いた先はとても明るくパーティ会場のようで、地下とは思えないほどに空気も澄んでいた。
とは言え、オレも含めここにいる『人間』は腐っているので、『商品』達からすれば地獄でしかないだろう。
「さて……【ヴィジョンカーテン】」
「は……?」
客人達は仮面を着けて一応正体がバレないようにしているが、大体ここに来る人間は決まっていてほぼ全員が全員を知っている状態なので、どちらかと言えばおしゃれな仮面を見せ合うために着けているようなものだ。
しかし、今回(というか基本的に)アウェーなオレがその中にそのままの姿で入るわけにはいかないので、幻惑魔法でオレの見た目の認識を変える。
実際にオレの姿が変わったわけではなく、あくまでも他人から見えるオレの容姿の認識を変える魔法だ。
脳に直接働きかける強力な魔法のため、こういったある程度の大きさの室内でしか使えない。
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