ドリームテクノロジー・VR

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最終的に試作品は、街頭インタビューで 「コンポジに悩んでいる」 という純朴そうな青年の手に渡る事となる。 息の詰まるような沈黙の中、研究員からベルトを託される青年。 おそらく100人中100人が 「そんなデカいベルト、これからずっと着けて生活するの!!??」 と思うに違いないが、そんな陳腐なツッコミなど許される雰囲気では到底ない。 決意の表情で彼女の元へ向かう青年。 そして彼は呆気に取られる彼女の前でズボンを下ろすやいなや、流れるような動きで腕に装着されたマイクに向かって叫ぶのだ。 「ゼロワン!!」 その直後、 「ぺしょんっ」 いう若干情けない音と共に宙を舞うコンドー○を究極のドヤ顔でキャッチする青年と、バックヤードで歓喜の声を上げる研究員たち・・。 冷静に考えれば研究員がやってる事は完全に覗きなのだが、そこには一切触れる事無く、 「我々はこれからも研究を続けていく」 という、ある意味 「僕たちの冒険はまだ始まったばかりだ」 的なノリで5分弱の動画は終了する。 実用性に関してはどうかはわからないが・・ 墜落巻き込み事故の危険がある大人のドローンよりは、間違いなく安全な商品だとは思う。 ちなみにこのメーカーは緻密なCGで描かれた恐竜がセック○するという衝撃のCMを放送した会社である。 子供から大人まで大好きモンハン(人気ゲーム:モンスターハンターの略)の宣伝かと思いきや、重厚な演出から一転いきなりパコパコし始める2体の恐竜。その姿に、 「これって新しいモンハン・・ じゃねぇぇぇーーー!!!」 と心の中で絶叫した人々も多かったのではないだろうか。 これも紛れもないコンドー○のCMなのだが、老若男女すべての魂を根こそぎ刈り取り、お茶の間を永久凍土に変貌せしめる変化球を投げ込むのは、どうか止めていただきたいものである。
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