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「だぁああ、待て待て!
いきなり剣を抜くな!」
『おや?ただの屍が喋ったぞ?
そうか、コイツは魔物だったのか。
魔物は退治しなければな』
ヒュツという音が俺の頭上を通り抜け
髪の毛が何本か舞い上がった
「馬鹿!洒落になってねーぞ!」
『私が洒落を言うと思ってたのか?
そうだな…ルーラに着いたら
ケーキを買ってくれるというなら
この愛刀ルミアを鞘に収めてやらんこともないぞ?』
「自分の剣に自分の名前つけてんじゃねーよ…って分かった分かった!
ケーキ買ってやるから喉元に切っ先押し付けんな!」
『ふむ…よかろう。
では約束通りルーラに着いたら
ケーキを50ダース買ってもらうからな』
「50ダース!?ふざけんな!
ケーキの単位にダースなんて使う奴いね…」
『…どうした?
続きを言ってみろ』
「…取り敢えず口の中に剣突っ込むのやめてくんね?」
『続きを言ってみろ』
「使う奴いねぇわけないです」
『ふむ…よろしい(ニコッ)』
あぁ…この笑顔に騙されたばかりに俺は…
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