逝ってきます

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俺は心の中でガッツポーズをした。 「じゃ、今からちょっと遅い晩飯にすんべ」 今まで、作詞作曲に夢中だった為、二人は空腹だった。 「そうだな。なんか食いたいやつある?」 俺はベースをしまいつつ、流鬼の質問に答えた 「んー…。流鬼の手料理?」 そう言って俺はニヤニヤと笑った 「バーカ。俺は料理なんて作れねーよ。」 「ちぇ…。じゃ、ファミレス行くべ」 「ま。それが妥当な判断だな」 流鬼はニッと笑った。 ああ…可愛すぎる。 俺は押し倒したい気持ちをグッと堪えた。 帰る準備も終わり、当たり前のように手を繋いで、スタジオを後にした。 「あー…さみぃ」 「俺と一緒なら寒くねーべ?」 俺はニヤリと笑った。 その意味を理解した流鬼は 「うっせーよ。バカ鳥」 そっぽを向いた。 でも耳まで赤くなって、照れているんだと実感した。 しかし、その直後俺には何が起こったか理解できなかった。 人の悲鳴が聞こえる… 何が起こったんだ…? 流鬼は…流鬼は無事かな? 流鬼の事を考え居ると流鬼がかすかに見えた。 「流…鬼…?」 「玲汰!?玲汰!!大丈夫かよ!!おい!!!!玲汰!!!!」 なんで…泣いてるんだ…? なんで…俺は…倒れてるんだ? なんで…胸が痛てぇの…? なんで…口や胸から…血がでてんだ…? そして暫くして救急車のサイレンが聞こえてきた。 きゅう…きゅう…しゃ…? 俺…なんで…怪我してんだ…? 今の俺は何もかもが理解らなかった…
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