逝ってきます

5/8
前へ
/23ページ
次へ
意識が朦朧としている中、俺は救急車に乗せられて車は病院に向かった。 付き添い人として流鬼も救急車に乗った。 流鬼や救急の人が問いかけてきたけど、何も聞こえなかった。 ああ…このまま俺は死ぬんだ… そう実感してしまった。 〈流鬼サイド〉 何でだよ… さっきまで他愛のない話してたじゃねぇかよ… 何で…何でなんだよぉぉぉぉ!!! 俺は、病院に行くまでの間、確実に精神が壊れていった。 病院に付いてそうそう、玲汰は集中治療室に運ばれた。 その間に俺はみんなに連絡を入れた。 -プルルルル… 「ん…もしもし?」 「もしもし…?葵さん…」 「アホか流鬼…今何時やと思ってんねん…」 「今、病院で玲汰が集中治療室に運ばれた」 「……は?」 「とりあえず、説明したいから病院に来て」 とだけ言って俺は電話を切った。 暫くして、メンバーとマネージャーが来た。 「おい!流鬼!説明してや。なんで今玲汰が集中治療室におんねん」 「…俺と玲汰はスタジオに居たんだ。で、時計を見たら夜中の12時近くだったから、飯食いに行こうってなったんだ。そして、スタジオを出て暫く歩いてると、後ろから変なおっさんが来てナイフで玲汰を刺した…っ…んだ」 やべぇ…思い出しただけで涙でてきやがったっ… 葵さんと戒君は「そっか…」っと言って背中や頭を優しく撫でてくれた。 「ありがっ…と…」 今の俺にはそれしか言えなかった。 暫くたって、集中治療室のライトが消えた。 その中から医者が出てきた。 俺は誰よりも真っ先に医者に問い詰めた。 「玲汰は…!?玲汰はどうなったんですか!?」 「……努力はしたのですが…」 「!!!!」 俺は集中治療室に入った。 そこには治療台に横たわって顔には白い布が被せられていた。 「玲…汰…」 あとからメンバーとマネージャーが入ってきた。 「玲汰…」 「なんで…」 「嫌だよぉ…」 上から麗、葵さん、戒君とそれぞれ言葉を発した。 「玲汰…」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加