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「………ん…」
暖かい日差しが差し込む小春日和な朝。僕はふといつもと違う違和感を感じ、不思議に思いながらも目を覚ます
「…………ん…?」
ゆっくり身体を起こすとその違和感がさらに大きくなる。
まず視点が低い、昨日より幾分か家具やらが高く感じる。次に頭が重い…気になって手をやると髪が伸びていた。昨日までの僕はサラリーマンの七三分けに近いくらいのごく普通の髪型だった
だが今は背中辺りまである気がする…
「フフフ…成功ね」
その時ドアの隙間から僕のお母さんこと三嶋桜子(みしまさくらこ)が怪しく目を光らせながら覗いていた。
「………!?」
何か変だ…今のお母さんの言動に驚いたはずなのにほとんど声が出なかった
「…あ~…あ~…」
一応小さくはあるが声は出る…喋れなくなっているわけではないようだ
「桜花?全然驚かないのね…お母さんつまらないわぁ…」
ドアを開けてお母さんが入ってくる。表情からして明らかにつまらなそうだ
「…と、それはともかく桜花。あなた自分が変だと思わない?」
失礼な。僕はお母さんやお父さんと違って普通だよ
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