プロローグ

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「…説明、してくれるんだよね?」 僕は自分の高くなった声に違和感を感じつつお母さんを問いただす。どうでもいいけど、僕の声は某美少女麻雀アニメのちょっと先の未来が見える関西弁病弱少女に似てる気がする 「だって~、生まれてくる子供、女の子の名前しか考えてなかったんだもん」 ムスッとした表情になるお母さん。…つまりは、僕が生まれてくる時には女の子の名前しか考えてなくて男の子と分かってても付けた。でも納得いかなくて名前に合うように僕の性別も変えたと…そして件の薬は僕が就寝前に必ず飲むホットミルクにさりげなく混ぜたのだそうだ 「1つ違うわ桜花。納得いかなくて変えたんじゃなくて生まれてからあなたの性別を変える薬の開発に十数年かかっただけなのよ」 対して変わらないよお母さん。 「う~ん…」 と何故か思案顔になりながら突然僕の身体を触り始めるお母さん…ってちょ、ちょっと!? 「ん~…完璧に女の子ね。でも副作用かしら?」 「…え?」 ひとしきり触ってから離れ、再び思案顔になるお母さん。この表情はまさに『科学者』な顔だった 「桜花、ちょっと笑ってみて?」 何を突然…そう思いつつもとりあえず言われたとおりにしてみる。
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