プロローグ

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「桜花?どうしたの?」 言われたとおりに笑ってます。 「う~ん…やっぱり副作用ね」 「…?」 僕が顔を傾けると分かってないと判断したのか、軽く咳払いしてから真っ直ぐ見据える 「桜花、ごめんなさいね…性別を転換させる薬の副作用であなたは感情を表に出しづらくなったみたい。さっき笑ってみてって言ったでしょう?その時に桜花は笑ったつもりだったみたいだけど、お母さんからみたらほとんど表情は変わってなかったわ。でも安心して。お母さん達はすぐに感情を出しやすくなる薬の開発に着手するし…なにより、"出づらく"なっただけで"感情をなくした"わけではないのだから」 「それよりも…男に戻すとかは「それはイヤ」………はぁ…」 何故か真剣な顔して親らしい事を言ってるけど、元々はお母さん達のせいだよね… こうして僕、三嶋桜花は…無口・無表情な女の子になりました ……はぁ…
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