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僕はムッとしながら反論する…でも顔の筋肉はピクリとも動いた感じはしない…つまりは無表情なわけだね…
「とりあえず手続きは済ませてあるわ。はい、これ」
と、お母さんが何やら白い箱を手渡す。さほど重みは感じないが、わりと大きめな箱だった
「………制服…」
中身は僕が通う中学…立川第一中学校の制服だった。
…ただし女子の。
「これからは桜花は女の子なんだから制服も女子制服じゃないとねっ」
お母さんが嬉しそうにステップを踏んで躍りながら話す。…なんか色んな意味で理不尽だ
「それと…扱いは転校生として手続きしてあるからね。だから学校での名目上は転校生・三嶋桜花ってことになるの」
…つまり別人ってこと?
「………なんで?」
「考えても見てよお姉ちゃん。昨日までは男だった人が次の日いきなり女になりましたー♪…って納得してもらえると思う?信じてもらえないか、よしんば信じてもらえたとしても元・男だった人と一緒に更衣室とかトイレとか使えないと思わないかな?」
…確かに花梨の言うことはもっともだよね…もし、クラスの女子の誰かがいきなり『男になりました』といって普通に男子トイレや更衣室を一緒に使うと思うと僕だって居心地悪くなると思う。
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