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あの後、俺は結局御守りを3つも買わされた。
しかも安産祈願と交通安全と商売繁盛という俺にはまだ無縁な物ばかり。
……これ訴えたら勝てるんじゃないか?
「じゃあこのまま出店を廻っちゃおう!」
「「おーっ!!」」
そして俺達が境内の入り口に向かって歩いている途中、杏南さんがそれはもう楽しそうにそんな事を言ってきた。
そして美帆と山内は拳を勢い良く上に上げてそれに便乗している。
……いいですね、楽しそうで。俺なんか既に900円の出費があったんですよ?
…………超ブルー。
「ほら、ケンちゃん!!元気出して?皆で少し廻った後は静音ちゃんと別行動させてあげるから」
「よし、早く行こうぜ?」
杏南さんのその言葉で俺のテンションは一気に頂点まで急上昇。
流石は杏南さん。これが大人の包容力ってやつか。
「…………単純エロスです」
横から何か聞こえたが気にしない。
そして俺達はひとまず境内から出て、河原の横にある土手の方へ向かった。
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