「肝試し」

6/11
前へ
/67ページ
次へ
中に入ると、廃墟とは思わせないくらい綺麗だった。 A「何でこんなに綺麗なんだ?」 S「定期的に掃除させているのかな」 僕「………」 二人は呑気にそんな事を言ってるが、僕には一箇所おかしい点がある事に気づいた。 入ってきた扉の裏に『イキタイ………』という張り紙が貼ってあったことに。 それだけで僕は震え上がった。 A「おっ!なんだこれ?」 Aも他の部屋で別の張り紙を見つけたみたいだ。 そこには『デタイデタイデタイデタイデタイ…』とその張り紙がそこら中に貼られていた。 S「何だよ…これ」 A「し、知らねぇよ」 僕はすぐにでも帰りたかった。今更だがこの家には本当に来てはいけないじゃないかと。 だが懐中電灯はAが持っているため、この暗い中では付いていくしかなかった。 長い廊下を進んでいくと、一つの部屋の扉に辿り着いた。 中には物置なのか色んなものが置かれていて、その奥の襖は張り紙がたくさん貼ってあって開きそうになかった。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加