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「・・・旅人を俺みたいなヤバイ奴に鉢合わせたことないの?身の危険を感じたならましな仕事をしたらどうだ?」
踵を上げた俺は足で倒れた男を仲間のもとに転がし、懐に入れてある弁当をいま開けるかどうかを考えながら何事もなかったかのように歩き始めた。
「・・・・・あ。ま、待てコラッ!」
驚き凍りついた男達がハッと我に返り、再び俺を取り囲んだ。
俺は懐から手を出し、男達を見る。
「懲りないのか……痛い目に会う前に帰ったら?」
「うるさいうるさいウルサァァイッ!ヤキチの仇っ!!」
「・・・おいおい、ヤキチって。」
怒鳴り真っ向から斬りかかって来た男の剣を横に軽くかわした俺は道に転がっている小石を拾い、剣を構え直す男に投げ額に命中させた。
「きゅう……」
その一撃で男を昏倒させ、俺は自分に銃を向け引き金を引こうとする男の前に一瞬で踏み込んだ。
「なっ!?」
「遅いな。」
銃口を向ける前に男の顔面を殴り飛ばした。
「・・・・・。」
男は何も言わず倒れたが俺は確かめない。
すぐさま立ち位置を変え、後ろを振り返った。
「せいやぁっ!」
そこに、大剣を持った男が短い気合いと共に振り落ろしてきた。
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