1人が本棚に入れています
本棚に追加
そこに美希が来た
「おぅ美希、最近来るの遅いな、遅刻ぎりぎりじゃん」
「……」
「喧嘩でもした?無視されてんじゃん」
「してねぇよ…ただ機嫌は悪そうだな、いつもは『うん』とか言うから」
「ふぅ~ん、やっぱりよく知ってるな」
健介がニヤニヤしながら言ってきた
またくだらないことを考えてるんだろう
授業が始まった
今日も授業ではぼうっとしていた
窓の外を眺め、衛星のことを考えていた
衛星の衝突なんて確率が高くても何百分の一とかそんなもんだ、当たるわけがない
でもこの何百分の一に当たってしまったら……
やはり不安はあった
そうして次々と授業が終わり、掃除当番の邪魔だと言いたそうな目に教室を追い出された
帰り道、いつも通り土手を通ると美希が空を眺めて立っていた
「何やってんだ?」
美希は俺に気づきこちらに無表情な眼差しを向けた
「今夜…ここに来て」
そう言うと足早に美希は帰って行った
俺は美希が見ていた空を眺めた
「今夜何かあるのか?」
最初のコメントを投稿しよう!