接近

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そこに美希が来た 「おぅ美希、最近来るの遅いな、遅刻ぎりぎりじゃん」 「……」 「喧嘩でもした?無視されてんじゃん」 「してねぇよ…ただ機嫌は悪そうだな、いつもは『うん』とか言うから」 「ふぅ~ん、やっぱりよく知ってるな」 健介がニヤニヤしながら言ってきた またくだらないことを考えてるんだろう 授業が始まった 今日も授業ではぼうっとしていた 窓の外を眺め、衛星のことを考えていた 衛星の衝突なんて確率が高くても何百分の一とかそんなもんだ、当たるわけがない でもこの何百分の一に当たってしまったら…… やはり不安はあった そうして次々と授業が終わり、掃除当番の邪魔だと言いたそうな目に教室を追い出された 帰り道、いつも通り土手を通ると美希が空を眺めて立っていた 「何やってんだ?」 美希は俺に気づきこちらに無表情な眼差しを向けた 「今夜…ここに来て」 そう言うと足早に美希は帰って行った 俺は美希が見ていた空を眺めた 「今夜何かあるのか?」
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