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ラーメンを食べ終わると隣の男性が声を掛けてきた。
「パンダさん、ここのラーメン美味しくないですか?俺、ここのラーメン大好きなんですよ。
店主ともギャンブル仲間なんです。
あっ、ギョーザ良かったら食べますか?」
そう話し掛けきた男は、人が良さそうな顔つきで、話やすそうな感じだった。
私は別に人見知りではない。そして、まだ満たされてないお腹…当然…
「ありがとうございます。頂きます。」
と言う。
ラーメンも確かに美味しかったが、ギョーザも美味しかった。
「ご馳走さまです。」
そう彼に言いつつ、ふと目線を下へ下げると彼のズボンのポケットから日焼け止めクリームが頭を出していた。
"買った奴いたよ…"
そう思いつつ、話のネタとして切り出した。
「日焼け止めクリーム、もしかして…」
「あっ、気付いちゃいました?
ハハハ、つい買っちゃいました。
なんか、すごい頑張ってたし珍しかったんでね。
まぁ、朝一でパチンコ勝たせてもらったし気分良かったんで。」
彼はニコニコしながら話す。
「そうなんですか。確かに、日焼け止めクリームの移動販売珍しいですよね。
私も気にはなったんですがね…」
しばらく会話を楽しんでいると店主が急に声を上げた。
「おっ、2アウト2累、打席は期待の3番石田君。
このチャンス逃すなよぉ~!」
それを聞き、テレビへと視線を向ける。
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