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ショートにして大人の雰囲気を漂わせている向日葵がいる。
そんな向日葵が大人の対応をするのも忘れるぐらい千草は酷い。
しかし、どんな大人の雰囲気があっても向日葵も高校生だから仕方がない。
「おんぶぅ~」
和人が立ち上がる。
通学路を人目を憚らずに千草はおんぶをしてもらって歩いている。
正確には千草は足をバタバタをさせて歩いてはいない。
「もう歩いたら?」
向日葵が太陽でなく地面に向かっている。曇り空だから?
「和人も千草を下ろしたくないよな~」
すりすりしながら、向日葵を見ている。
和人の足はもう限界に達している。ブルブル震えている。
「だっだいじょうばび。」
大丈夫じゃない。
それでも、和人からは下ろそうとはしない。この足が動かなくなっても・・・。
千草は満足そうな顔をしている。
和人の汗が地面を濡らす。
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