天耶の日常

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宿里木高校のチャイムが鳴っている。 「遅れる遅れる。」 走っている生徒がいる。 「あのチャイムで走る気にはなれないよね。テンポがずれているし、やる気が失せる。」 千草が走る気にはない。 向日葵は呆れている。 「おんぶをしてもらってやる気とか言う。降りてから言ったら。それに、和人は走れないでしょ。」 和人は親指を立てている。 「ありがとう。和人と離れるのは寂しいけど・・・。」 過剰演技で千草は手を振る。 ただ、学校が始まってクラスが違うだけだけど。
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