告白

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琥「え、えと……!!! あ、あああの!!!」 湊「何だ???」 琥「ぼぼぼ、僕じゃなきゃダメでしゅか!!?!」 ぎゃあーーー!!! また噛んだぁぁ!!! そして目の前の高ーい所にある顔を恐る恐る見ると……… 湊「………お前以外に誰が居るんだよ」 琥「ヒィィィッ!!!」 眉間にシワを寄せてこちらを見ている不良様に背筋が凍る。 琥「よよよ、喜んで屋上に逝かさせていただきます!!!」 うん。ホントにこの状況での『いく』は『行く』じゃなくて『逝く』だよねー。 なんて言ってる間に不良様は着いて来いと言って歩き出した。 に………逃げるか………。 でも………捕まったら………。 か、考えただけでも恐ろしい!!! 湊「おい。早く来い」 琥「は、はひぃぃ!!」 前を歩く超イケメンの死神さんと後ろを超小さくなって歩く僕。 始終無言………。 ど、どうなるんだ僕は!!?! コンクリートで固められて東京湾に沈められるのだろうか……。 嫌だよー!!!(泣) 僕はまだまだ人生これからなんだよー!!! 頭の中はもう今までの事が走馬灯のように……… って……… あの階段を降りてくるのは玲太ー!!!! 玲太はこちらに気づくと目を見開く。 なにしてんだ!!?!お前!!?! みたいな目でこちらを見てきた。 不良様は気づかずそのまま階段を上っていきなさる。 僕は必死に玲太に助けを求める視線を送ったが……… 玲太は完全に僕らとすれ違うと階段の下で僕に向かって手を合わせた。 数珠持って。 おい。親友見捨てるのか貴様!!! 涙目で今までありがとう的な視線を送るな!!! 僕は結局玲太に裏切られ、屋上に到着してしまった………。
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