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「ったく、しょうがないな」
フウは不満げな顔を浮かべながら、それでもペダルを踏む。
「えへへー。ありがと」
ユキはお礼を言うと、フウの腰に手を回す。
背中にユキの温もりが伝わってきて、フウはややドキッとした。
「ほらほら、しゅっぱーつ。遅刻遅刻」
ユキは前方を指差しながら、フウに指示する。
「もう、誰がこぐと思ってるんだよ」
フウは文句をいいながらも、ユキを乗せたまま自転車を走らせた。
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