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走って走って走って
ようやく村にたどり着いた。
大旦那はまだおいついていないが、
ここに来るのも時間の問題だった。
さ「良太…良太ぁ…」
ふらふらした足取りで竹林を目指す。
しかしもう手前というところで、さくらの足がピタリと止まった。
り ょ う た は ま だ あ た し を ま っ て く れ て い る の ?
ひょっとしたら、良太にはもう大切な人がいるかもしれない。
一回も会いに来なかったあたしなんかもう大嫌いかもしれない。
もしかしたらもう村にいないかもしれない。
あたしは良太を幸せになんかできなかったんだもの。
あたしは自分から良太の幸せになる条件から外れたんだもの。
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