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不信感をつのらせた人々は、巫女を生け贄にすることにした。
人々は不信感と共に助けてくれない巫女に怒りを覚えていた。
巫女は抵抗も何もなく、あっさりと生け贄を承諾した。
その夜、一人の男が巫女のもとを訪ねた。
名を太郎というその男は、巫女とは幼馴染みだった。
巫女は元々は普通の女の子だった。
ある日、ふと戦の予言をしたのだ。
その予言が見事に的中し、それから数々の予言をしていくうちに巫女と崇められるようになったのだった。
太「おゆき。」
巫「ふふ。久しい名だわ。もうその名を呼ばれることはないと思っていたのに。」
おゆき。巫女の名前だった。
役目を脱ぎ捨て、巫女がただの女になるのは、太郎の前だけだった。
太「お前…本気なのか?」
巫「なんのことよ。」
太「とぼけるなよ…!! 生け贄のことだ!!!」
太郎の表情が一気に怒りに満ちた顔に変わった。
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