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そして昼休みである。
授業の終わりのチャイムと共に俺は教室を出て屋上へと向かう。
海先輩とはいつも屋上で一緒に昼を食べている。
教室に居場所がないというのもあるが、実は屋上が穴場だからというのもある。
扉を出てすぐの場所は他の生徒ですぐ埋まる。
だが実はこの屋上には裏があり、そこは誰にも知られていない(と思う)のだ。
なので俺と海先輩はいつもその裏を昼食を食べる場所として有難く使わせてもらっている。
まあ、その事もあってニースには屋上にいるように言ったんだけどな。
近くにいた方が異変に気付きやすいだろうし。
屋上に着くと、そこにはまだ人は一人もいなかった。
俺は誰かが来る前にと急いで裏への道を通っていく。
「……ですかー。」
(ん?)
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