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「今日は授業が早く終わったから早めに屋上に来たの。
そしてこの裏にまわったら、にーすちゃんが気持ちよさそうにお昼寝してたんだ~。」
――――――――――――
「誰だろうこの子?」
制服を着ていないということは少なくともこの学校の学生じゃない。
「でも…可愛いなぁ…」
学校にいるって事は他の学生の知り合いなのかな?
「ちょっとくらい…いいよね?」
私はあまりの寝顔の可愛さに、つい頬っぺたをぷにぷに突く。
「う、うみゅ…」
ぷに、ぷにぷに…
「うに…ます、たー?」
いけない!つい突き過ぎちゃった。
女の子の寝呆け眼が私の姿を捉えると、すぐに距離を離してしまった。
「…誰?」
「あ、わ、私は三船海っていうの。あなたの名前は?」
「………」
女の子は警戒しているのか名前を教えてくれない。
それはそうか、だって目が覚めたら知らない人が目の前にいたんだから。
よーし、それなら。
「ねぇ、よかったら…」
私は後ろ手に持っていたお弁当を前へと出して女の子に見せる。
「一緒に食べない?あなたと仲良くなりたいの。」
「…食べる。」
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