生徒会長 四条 彩乃

18/18
前へ
/115ページ
次へ
強風によりパラシュートがバランスを崩し、武装兵達は次々と落下していく。 「ぐあぁ!」 「ごはっ!」 武装兵の断末魔が聞こえてくる。 「あれは...大丈夫なんでしょうか?」 「まあ、あれだけの武装をしておけば死ぬことはないでしょう。」 屋上が、静かになる。 「怪我はありませんか?楓様。」 先程の声の主が風と共に俺達の前に現れる。 その姿には見覚えがあった。 「お前確か、あの時の。」 あの時とは勿論、四条唯歌と戦った時の事だ。 「はい、覚えていてもらえてなによりです。」 少女、夕凪は俺に対して深々と頭を下げる。 「申し訳ありませんが、緊急のお願いがあって参りました。」 この場に夕凪だけが来た、これが示すことなどひとつしかない。 「四条唯歌に、何かあったのか?」 「はい、唯歌が...」 「地下牢に、幽閉されました。」
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加