四条唯歌救出作戦

9/24
前へ
/115ページ
次へ
ニースside ヴゥゥゥゥゥゥゥウ!!! 急に建物中に警報音の様なものが鳴り出した。 「な、なんでしょう、これ。」 「...さあ。」 なんだか...嫌な予感がする。 「......マスター!」 「あっ、ニースちゃん!」 彩乃さんの声が聞こえるけど今はそっちに気を回していられない。 急いで階段を駆け下りると、 「マス...タ......」 血だらけになって倒れているマスターと、マスターを刺したのであろう見知らぬ少女がそこにはいた。 「何...してるの...。」 私は少女に訪ねるが、少女は何も言わずに私へと向かってきた。 「...ふっ!」 私は少女のナイフを避け、夕凪から貰った短剣を構える。 少女はいっさいの躊躇なく、私に向かって襲いかかってくる。 (もしかして...感情がない?) そう思える程に少女の動きには一切の無駄がない。 まるでただ殺すためだけに存在しているといわんばかりの動き。 「...えい!」 少女の攻撃を避けながら、私は反撃の隙をうかがう。 右、右、左からの突き... 「今!」 私は相手がナイフを振り下ろそうとした瞬間を狙って能力を使う。 「...速度婉曲。」 私は短剣を少女の心臓めがけて投げる。 その短剣は投げると同時に、少女の心臓を貫く。
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加