ステップ0・彼の理想

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  円は、今の解答だけで理解できるような頭の構造をしてないので、一から説明してやろうかね。 「いいか? 乳がデカいって事は、男にとって得しかないんだ。それに比べて、貧乳なんて損しかないぜ?」 「さっきから、かなりの数の女性を敵に回す発言ばかりだけど大丈夫?」 たぶん大丈夫じゃない。 お前の見てないところでリンチ確定です。 だが、腹を括ってる俺からすれば些末な事に過ぎない。 故に、乳語りは止められない止まらない。 「例えば、眺めるという行為一つ取ってもかなりの違いがでるんだ。誰だって、何もない平地よりも起伏に富んだ山々を眺める方が楽しく、気分が高揚するだろうが。山だけに」 「高揚と紅葉をかけたつもりなのかもしれないけど、巧くないからね? しかも今は秋じゃないし」 ごふっ……、天狗の如く伸びまくってた俺の鼻がへし折られちまった……。 「それに、平地を眺める方が好きって人もいるでしょ」 うぐ、確かに正論だ。 このままでは論破されてしまう……。 しかし、ここで勢いを失ってしまっては、この先変態キャラを演じなければならない時にも同じ過ちを繰り返してしまう! 俺は、これからの計画の為にも、円の為にも、変態キャラに正論は効かないという事を体現しなければならないのだ! だから、 「知ったことかッ!」 意地だけで迎え撃つ。  
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