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とにもかくにも、なんとかして円に巨乳の良さを知ってほしい。
名案は無いものか……。
思わず頭を抱え込んでしまう。
「う~む……」
「光太郎? また考え事?」
チラリと、目線だけを円に向けると、そこには再び心配げな表情が。
やべ、これじゃ堂々巡りじゃねえか。
今回の考え事は計画の事じゃないし、バレてもいい。てゆーか、さっきまで力説してた事の延長だし。
ヤツの心配そうな顔は見たくないし、早々に脳内で思案していた事を吐露しようかね。笑い話にもなるだろう。
……ん?
計画?
ぽく、ぽく、ぽく、ちーん。
「閃いたッ!」
勢い良く顔を上げる。
「うわっ」
俺の顔を覗き込もうとしていた円が、心底ビックリしていた。
「どうしたの、光太郎。情緒不安定なの?」
何気に酷いことを言われている気がするけど、無視。
「お前さ、さっき彼女が欲しいって言ってたじゃん」
「う……うん」
毎度毎度、彼女の話を出した瞬間に頬を染めるのをやめやがれ。無駄に可愛いし。
「お前が巨乳の彼女を作ればいいんだよ! そしたら、巨乳の良さも嫌ってほど分かるだろ?」
我ながら名案過ぎる。
これで円に肯定の意思があれば、件の彼女候補探しに条件が出来て絞り込みやすくなる。
なおかつ、実際に巨乳な彼女が出来てイチャイチャすれば、さすがの円でも巨乳の良さが分かろうというもの。
正に一石二鳥!
思いついた自分自身の事が怖くなるくらいカンペキな計画!
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