ステップ0・彼の理想

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  とにもかくにも、なんとかして円に巨乳の良さを知ってほしい。 名案は無いものか……。 思わず頭を抱え込んでしまう。 「う~む……」 「光太郎? また考え事?」 チラリと、目線だけを円に向けると、そこには再び心配げな表情が。 やべ、これじゃ堂々巡りじゃねえか。 今回の考え事は計画の事じゃないし、バレてもいい。てゆーか、さっきまで力説してた事の延長だし。 ヤツの心配そうな顔は見たくないし、早々に脳内で思案していた事を吐露しようかね。笑い話にもなるだろう。 ……ん? 計画? ぽく、ぽく、ぽく、ちーん。 「閃いたッ!」 勢い良く顔を上げる。 「うわっ」 俺の顔を覗き込もうとしていた円が、心底ビックリしていた。 「どうしたの、光太郎。情緒不安定なの?」 何気に酷いことを言われている気がするけど、無視。 「お前さ、さっき彼女が欲しいって言ってたじゃん」 「う……うん」 毎度毎度、彼女の話を出した瞬間に頬を染めるのをやめやがれ。無駄に可愛いし。 「お前が巨乳の彼女を作ればいいんだよ! そしたら、巨乳の良さも嫌ってほど分かるだろ?」 我ながら名案過ぎる。 これで円に肯定の意思があれば、件の彼女候補探しに条件が出来て絞り込みやすくなる。 なおかつ、実際に巨乳な彼女が出来てイチャイチャすれば、さすがの円でも巨乳の良さが分かろうというもの。 正に一石二鳥! 思いついた自分自身の事が怖くなるくらいカンペキな計画!  
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