ステップ0・彼の理想

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  主人公にドン引きされる親友ポジションって、毎回こんな気持ちになるのか……。 毎度毎度涙を流したりしてる理由も分かるというものだ。 俺? もう少しで決壊しそうです。 しかし、後戻りは出来ない。する気も無いが。 なので、 「大きい方が色々と利点や魅力があるだろうが!」 「そ、そうかな? どちらも変わらない気がするけど――」 「この阿呆がッ!」 優柔不断発言を繰り返す円を一喝。 何にも分かっちゃいないコイツに、嫌々ながらも巨乳の素晴らしさを説く事にした。 ……嫌々だからな? 仕方無く、だからな? 「え~……コホン。いいかね、本郷くん」 「なんでキャラ変わってるの?」 「いいだろ別に」 雰囲気を出したいんだよ。 何でもかんでもツッコミをされると、段々恥ずかしくなってくるじゃないか。 羞恥心を打ち消す意味も兼ねて、もう一度咳払いをしてから口を開く。 「本郷くん、巨乳の一番の魅力とは、どこか分かるかね?」 「え? う~ん……」 正直、こんな質問に真面目に取り組む円には本気で敬服するわぁ。 円は、考え込んだ末に一言。 「ごめん、分かんないや」 ……まぁ、具体的な答えを期待してはいなかったよ。円だしな。 前向きに問題に挑んだ姿勢は評価に値するが。  
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