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「ほう・・。では神谷三尉は彼の指揮官としての素質については、特別なものを感じてはいないということでよろしいですな」
戦車暴走事故の聴取で東都防衛学院を訪れた神谷公子は、帰り際に戦術シミュレーション担当教官に呼び止められ、他の戦術担当教官もいる研究室で一三四ゼンジについての所見を訊かれた。
もっとも一学年90人の一人ひとりの個性を、演習の際会うだけではまだ把握しきれず、前回リタイアした時に印象に残った、ゼンジのどこか後ろ向きな心模様を感想として述べたまでだ。
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