初恋

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「9時か……」 慌てて海人から離れて時計を見る。 冷静なふりをして。 「学校行けそうですか?」 「うん大丈夫。右腕って言うのが少し厄介だけどね」 海人が苦笑する。 この怪我ではしばらく、シャーペンを持つことも出来そうにない。 「鞄持ちますよ……」 「ゴメンね四宮…」 「怪我人がそんな気にすることありませんよ」 「ありがとう……」 海人がふわりと笑う。その笑顔をずっと見ていたいと思った。
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