初恋

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海人はうっすらと込み上げてくる涙を拭った。 「海人…今日は海人の好きなビーフシチューマン売ってたからついでに買ってきましたよ。私は特性肉まん。後はお握り2つ」 四宮は戦利品と言わんばかりに、売店で買ってきたビーフシチューマンとジュースを机に並べた。 勿論ジュースは海人の好きな蜂蜜カフェオレ。 「朝ごはんまだでしょ?私も今日食べてこなかったので一緒に食べましょう。」 四宮は缶ジュースのプルトップを開けて海人に渡す。 「有難う…あのお金…」 「バイト代出たところで今財布が暖かいので大丈夫ですよ。変な気は使わないで、さあ2現始まる前に食べておきましょう。」 四宮は自分の分の肉まんを口にする。それに促されるように、海人もビーフシチューマンを頬張った。 「美味しい」 「売り切れ率ナンバー1ですからね。運が良かった。海人は日頃の行いがいいからね」 そう言って笑う四宮に、少し照れたように海人も笑う。 海人の傍にずっとこうしていたい。 願いはただ1つ…
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