*3 生きる

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「その子と、愛する人を大切にしなさい。お母さんも、それを望んでるはずだから。」 あたしは迷わず頷いた。 理解してくれないって、 ずっと思い込んでいたから。ありがとう、お父さん。 「お母さん…」 リビングに戻ると、 なっちゃんが涙を流していた。 「俺のせいなんです。本当に、申し訳ありませんでした!」 お母さんに向けて土下座をしていた。 「でも!自分は…桃さんを大切にできる、幸せにできる自信があります。決して、辛い思いをさせたりしません。なので…」 なっちゃんは顔を上げて あたしを見つめた。 にっこり微笑んでから、 真剣な顔に戻りお父さんを見た。 「娘さんを、俺にください。」
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