お箸なお話。

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「愛するみっちゃんの為に頑張ったんだよ~」 あたしは柾から離れ岬先生にスリスリと擦り寄った。 「胡麻すってもダメダメ。 予定変更。 次の二連休は強化合宿だ。 追試のためのな」 ぐいぐいっとあたしの頭を押しのけながら岬先生は言う。 「ががーん」 打ちのめされたのようにあたしは崩れ落ちた。 「お手柔らかにな」 崩れ落ちたあたしを引き上げながら柾は苦笑いをした。 「鬼軍曹になってやるよ。 ふふふ……」 そう言って岬先生は不敵な笑みを浮かべた。 笑ってるけど目が笑ってない。 こりゃ、マジだわ。 でも、何で『軍曹』かしら……。 「ひぇ~……」 あたしはわざとらしく怖がってみせた。 「くわばら、くわばら」 気まずくなったのか柾はさっさと戻って行った。 「まっちゃ~ん! 見捨てないで~!」 去り行く柾に泣きつくあたし。 それを険しい顔でみている岬先生。 あわわ……。 今度の連休、凄く心配になってきたよ~。
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