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「でも本当に赤いんだね、赤ちゃんって。なんとなく目元が楓さんに似てるきがする。」
「あ、そうかも。私もちょっと思ってたの。できれば陽一さんに似て欲しかったんだけどなあ。」
相変わらずすやすやと眠る赤ちゃんの頭をなでながら二人の顔の共通点を見つける私達。
早速親ばかみたいだ。
と、陽一さんに抱きしめられる。
「陽一さん?」
「……産んでくれてありがとう。なんていうか、俺今すごく幸せ。
大好きな楓さんとの子供がここにいる、って言うのが本当にうれしい。男ってのが少し悔しいけど。」
「クスクス。まだそれ言う?でも、私こそありがとう。陽一さんのおかげで何にも心配しないで産むことができたもの。
これからは3人で家族になっていこうね?」
陽一さんの胸に頭を預けながらそう言うと、ちょっと頭を離される。
「?」
不思議に思って陽一さんの顔を見上げるとなんだか不服そう。
「ほら。早速俺より子供大事になっちゃってる。」
「ぶっ。」
その嫉妬発言に思わず噴き出す。
赤ちゃんができても妻への愛情は変わらないみたいね。
それがくすぐったくて嬉しくて、自分から陽一さんのほっぺにキスをした。
驚いた陽一さんだったがすぐ目をほころばせ、
「ココが病院じゃなかったら押し倒してたよ。でも、今はこれで我慢するね?」
と言って長くて甘いキスをした。
長すぎるキスに苦しくなった時、おりこうな?私達の赤ちゃんがちょっとぐずったのには笑えた。
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