もしもシリーズ1

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……………… 「この人の身体どうなってるんだろう。そろそろおかしくなってもいいのに。 いや、おかしくなってもらっても悲しいけどさ。 だって頭相当打ってるよ?なのにたんこぶで済むって。頭の骨だけ異常に強いのかな。」 「先生、呑気なこと言ってないでくださいよ。楓さんは本当に無事なんですか?」 「だから大丈夫だって言ってるじゃない。検査もしたけど全く問題なし。本当に解剖してみたいくらいだよ。」 「先生っ!」 …………ん? なんだか私の頭の周りでうるさい声がする。 身体を起こそうとしたけど後頭部に激痛が走ってそれができない。 「うっ。」 思わずその痛みに呻くと、その二つの気配が動いてこちらを見るのが分かった。 恐る恐る目を開けると。 「楓さん!目が覚めましたか?!」 「………陽一さん?」 「はい!俺です!」 「に、先生?私どうしたんでしたっけ。」 「………通算三度目の頭を強打したんだよ。で、三度目もほぼ無傷。外傷は当たり前だけどね。」 「げ。通りで頭がすごく痛い訳だ。」 〟三度目〝という言葉は引っかかったが、痛みでそんなことどうでもよかった。 .
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