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「確かにお前の戦闘力はさっきの戦いを見てよくわかった。だが今回は相手を確保することであって斬り刻むことじゃない」
好戦的なミョンに否定的な意見をぶつける真司。彼の言う通り、ミョンとアンヴァルを戦わせて確保する前にミョンがアンヴァルを倒してしまったら元も子もない。
「だからキールとの戦闘は邪帝に任せる。ミョンはいつでも行けるように準備だけはしておいてくれないか?」
「……わかりました」
しかめっ面で研ぎ終えた刀を鞘にしまう。余程戦いを欲しているのだろうか。
将来、戦闘狂にならないか心配だ。
「では私が戦う訳だが……作戦はあるのか?」
邪帝が問いかけてきた。
「うん、全てはお前が作戦を遂行できるかにかかっている」
既にアンヴァル捕獲の作戦を立てていた真司。やはり自分の利益になる事には進んで取り組むようである。
まぁ今回は他人の使い魔をパクる非人道的な行動だが、真司にそんなことは関係ない。
「俺が欲しいと思ったら他人の物だろうがそれを得る。勿論盗むんじゃないぜ。死ぬまで借りていくだけだ」
「ソレを人は借りパクと言う」
「やめれww」
真司がサラッと言ってきた邪帝に突っ込む。最初に使い魔になり、嗜好が似通った者同士。息はピッタリだ。
「よし、今からアンヴァル奪取作戦――名付けて『オペレーション ルシ〇ェル』を開始する!」
何故、大天使の名前を使ったかだって?さっきふと頭から思い浮かんだ名前だったからだ。
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