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「相変わらずのネーミングセンスだな……」
やめろ!そんな哀れな目で俺を見ないで。俺のガラスのheartがbreakしちゃうよ!
「とにかく早く行きますよ」
ミョンに袖を引っ張られながらキール探しを再開した。使い魔と主の立場が逆だと思うのは俺だけだろうか。
5分くらい闘技場を歩き回ってキールを探しているが一向に見つかる気がしない。
それまでに何人かが真司に勝負を挑んできたのだが、全てミョンが本気の居合い斬りで返り討ちにしていた。
マジでミョン便利。
ちなみに戦いを挑んできた人達には、ミョンのサンドバッグ代わりになってくれたお礼としてツナ缶とマヨネーズをそれぞれ1つずつプレゼントしておいた。
「むっ、向こうに強大な魔力を感じる……」
邪帝が突然闘技場の入口付近を指差す。そこにキールがいるのだろうか。
真司は早足で入口へと向かった。
そこでは生徒達の行列が出来ていて、その先頭ではあの勇者が使い魔同士の戦いを繰り広げていた。
「ちょっと待って。これ皆キールと戦う人?」
真司は行列に驚きながら邪帝達に尋ねた。
「そうでしょうね。でなければこんなこと起きませんよ」
ミョンがサラッと答える。嘘でしょ……さっき数えた人数でも20人はいたぞ。
あっ、前の人負けた。次の人は……瞬殺かよ!?
行列の挑戦者達は最初こそ威勢がいいものの、実際には1分もたたずにそのままやられてしまっている。
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