勇者がイケメンって設定はどこから生まれたのだろうか

21/53

6147人が本棚に入れています
本棚に追加
/628ページ
そう言って邪帝は仮面越しにハンバーガーを食べ始めた。 マジでどうやったら食べられるのかが不思議でしょうがない。 「真司さん、私の分はないんですか?」 邪帝に与えたのを見て、ミョンも食べ物を要求してきた。 だがあの食べ物も、真司の作戦の策のひとつなのだ。言い方を変えれば作戦を行う上で重要な役割を果すアイテムということである。 「お前は……そうだな。ガムでも食っとけ」 適当に制服のポケットに非常食として入れてあるハイ〇ュウとスト〇イドを渡す。 それを受けとると、ミョンはスト〇イドの箱を開け、中に入っていたガムを全て抜き取って残った箱を返してきた。 「ちょっ、取りすぎww」 「真司さんが非常食にしているなら私も非常食にします」 ひでぇ。コイツただ俺からガムパクっただけじゃねぇか。 しかも早速3本同時に食べている。口の中で味が濃くなるぞ。 「真司、食べ終わったぞ」 仮面を付属のナプキンで拭いながら邪帝が話しかけてきた。 「よし、キールの所へ行くぞ!」 最初の策を成功させた真司は、連戦で体力と魔力を消費した使い魔を回復させている勇者キールの元へと向かった。 「フッ、キール。貴様には地獄を見せてやろう。そして……アンヴァルを我が物に!」 「えらく気合いが入っていますね」 「ただノリノリなだけだろう……」 キールとの戦いを前にテンションが上がっている真司に対し、使い魔達は面倒臭そうな表情でテンションが下がっていた。
/628ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6147人が本棚に入れています
本棚に追加