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「フッ、言葉での争いは不毛だな」
「純粋にどっちの使い魔が強いか白黒ハッキリつけようぜ!」
二人の魔力がどんどん高まってゆく。
それに気づいた他の生徒は、戦闘を切り上げて二人の戦いのギャラリーとして集まってきた。
「ディアス先生、使い魔の複数体の使用は可能でしょうか?」
突然キールが入口付近でジャ〇プを読みながら観戦しているディアス先生に問いかけた。
というか仕事しろよ先生。いくら実習だからといって生徒に丸投げはよくないよ。
「好きにしろ」
なんとも素っ気ない返事が帰ってきた。いつもはもっと熱血な筈なのに……。
もしかしたらそれは座学の時だけなのだろうか。そうなら生徒としては迷惑な話だ。
「君には全力で戦わせてもらう。来い、アンヴァル、ヴァルハラ!!」
キールは魔石から使い魔を呼び出す。
そこから現れたのは――純白な、大天使の妹のアンヴァル、それにヴァルハラという名のペガサスに乗った騎士だった。
「キャアァァァ!!」
「カッコイイィィィ!!」
「リアル天使ktkr」
ギャラリーから歓声が上がる。それを聞いた真司は若干不機嫌になったが、それよりも両方とも光属性の使い魔なのでオーラが眩しいのだ。
「2体共光属性かよ。正義気取ってるみたいでムカつくぜ!
来い!お前ら、出番だぜ!!」
真司も後ろにいた使い魔を呼び出した。
キールが2体出してきたので、真司も2体で戦うつもりのようだ。
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