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「いくらなんでもやり過ぎだと思わないのかよ!」
キールは胸ぐらを掴んで真司に迫る。
「黙れシェイク以下」
「あぁ!?」
キールは完全にキレていた。クールな勇者の姿はなく、怒りに身をまかせた狂戦士の如く激昂していた。
「勝負に負けたんだろ?だったら結果がどうであれ認めるのが普通だ。それをやり過ぎだのと言いがかりをつけて抗議する。お前それでも勇者なのかよ」
冷たく厳しい言葉を発する真司。
どこからか「もっとやれー」みたいな声が聞こえた。
「使い魔同士の勝負に負けたんならそれはお前の使い魔が弱かっただけのこと。テメーだけが強くなったって意味ないんだよ。ヴァルハラは別としてアンヴァルはハーレム要員みたいな感じで契約したんだろ?これだから勇者は嫌だね。男は自分と戦う為の道具、女は自分の欲を満たす為のハーレム要員としか見てないんだからな」
キールは真司の言葉を聞いてから言い返さなくなってしまった。
「違う。俺の使い魔はそんなんじゃない」
「じゃあどこが違うんですか?」
突然アンヴァルが話に入り始めた。しかも今までとは違い、明らかに声のトーンが低い。
おっ、これは勇者虐めに加わってくれるのか。てか心変わり早いなアンヴァル。
ギャラリー達もこの険悪なムードに耐えかねて皆元いた場所へと帰っていった。
ネタだけ見てシリアスになったら帰るとかお前らどんだけ自由なんだよ。
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