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悲劇は突然に起きる そう、あの時だって・・・
「父さん!母さん!!」
俺は布をかぶった父さんと母さんの体をゆする
『最善は尽くしたのですが・・・』
『そうですか・・・どうもありがとうございました・・・』
それから数日父さんと母さんの葬式が行われた
『あの子これから1人だってのに・・・どうするのかしらねぇ』
『なぁに・・あの2人の息子だしっかりしてるし大丈夫だろ』
『そうだといいけど・・・』
みなが僕の将来を心配しているようだ・・・そんな事さえどうでもいいと感じてしまう
「・・・ハル君・・・大丈夫?」
ハル「あぁ・・・美羽か、うん!大丈夫だよ」
僕は変に笑ってみせた
本当は大丈夫なわけがないのに
こいつの心配そうな顔を見るとしっかりしなきゃと思ってしまうのだから不思議だ
美羽「・・・あ、あのね!」
ハル「ん?」
美羽「今は・・・おじさんもおばさんも、居なくて辛いかもしれないけど・・・私たち来月から高校生だよ!楽しいこといっぱい、いっぱい待ってるよ!だから・・・元気だして!」
いつもはこいつといる時はしっかりしなきゃと思うのに今はなぜか・・・・泣きたい・・・慰めてもらいたい・・・
ハル「・・・・ぅく・・・うん・・・うん・・・・そうだね・・・いっぱいいっぱい・・・楽しい事みつけようね・・・・いつも笑って過ごせる・・・・高校・・生活送ろうね・・・」
美羽「ハル君、泣いてるの?」
ハル「!!」
気がついたら涙がこぼれていた、俺は思っている程強くはなかったらしい、涙を拭い美羽を見た
ハル「ふふ・・泣いてないよ」
無理に笑ってみせた、偽物の笑顔かもしれない、でも、こいつを不安にさせたくはない
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