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私、ここにいるんだけどなぁ…。
トイレの個室に入り、聞こえてきた声に出るに出られなくなってしまった。
「ていうか、鈍臭いのよあの子」
「わざとじゃない?天然で可愛い女気取ってんのかも」
「誘惑するんなら玲美さんくらい仕事が出来るようになってからしろっての」
きゃははは、と。
大きな笑い声を上げて去っていこうとする同僚。
存在に気付かれないように必死で嗚咽を呑み込んだ。
「ちょっと待って」
突然聞こえてきた声に、私はひやりと背筋を凍らせる。
「れ、玲美さん…」
さっきまで笑っていた同僚たちの、生唾を呑む音が聞こえた気がした。
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