#1 鮮烈な高校デビュー

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『新入生起立』 静かな体育館に響く マイク越しの声。 今は 新入生歓迎集会 というものに参加中。 校長とか理事長とか 長ったらしい話ばっかり。 寝てる人もちらほらいるが 平凡がーるの千夏は寝るなんて目立つ行為はしません。 そ・れ・に! 次は イケメンと有名な 我が校の会長様のおはなし。 女の子は みんなソワソワ。 『続きまして 中原会長からの挨拶です』 『はい、どーも。 会長の中原皇輝ですっと。 おい、紫佑ー なにはなすんだっけ。 …え? あー、挨拶ね、 いやわかってたけど。 …えと 俺からはひとつだけ! 1B佐伯千夏は俺の嫁だから手出したらぶっ殺す☆ 以上!』 嵐のように喋った会長はゲラゲラ笑いながら去っていった。 『…えー。 会長の挨拶が終わりましたので新入生歓迎集会はこれにて終了です。 生徒の皆さんは先生の指示に従って教室に戻りましょう。 …なお、1B佐伯千夏さんは今すぐ生徒会室にいらしてください。』 しばらくのあいだ 千夏は口をあけたまま 身動きができなかったそう。
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