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「ん」
揺らす度にギィギィと鳴る錆びたブランコを静かに揺らしてると、渉が缶ジュースをくれた
「‥ありがとう」
と受け取ると、渉も隣のブランコに腰掛け、プシュっと音をさせ、自分の缶ジュースを一口飲んだ
「‥私炭酸は‥」
「‥よく見ろ。はるのはリンゴジュースだ」
「‥‥‥‥」
そう言われて、手元の缶ジュースに目をやると、確かにリンゴジュースだった
「‥‥本当だ」
「‥‥‥‥」
炭酸が苦手なの、ちゃんと覚えてくれてたんだ‥
それだけで温かい気持ちになる
「‥なぁ、もう学校慣れたか?」
渉が空気を変えるように言った
「‥まだ入学して一ヶ月もたってないんだよ、教室の場所覚えるので精一杯だよ」
私は困ったように笑ってみせる
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