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王が無事に戻ってきて、周囲は安心したようだ。
刷り込まれた偽りの恋人同士の気持ち以外は何も変わらない彼。
菊への気持ちは、今も心の奥底のさらに見えない奥のほうにしまわれたままで。
「ねぇ、王君、キスしようか」
「・・・?今更何を言ってるあるか?何回もキスしたあるよ」
言いながらも、イヴァンの唇を受け入れる王。
・・・これが、2人の初めてのキスだとは当然、王は知らない。
キスを奪い返そうとぴょんぴょん飛び跳ねる王を見つめて笑いながら、イヴァンは少しだけ幸せな気分になったのだった。
END
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