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「イヴァンは、我のことをどう、思っているあるか・・・?
きらわれている、わけではねーようある・・・むしろ興味があるって感じを受けるある。・・・けど・・・」
イマイチ、彼の気持ちが理解できない。
王自身に向けられた気持ちが『恋』だとは微塵も思えないからでもある。
そういう類のものが何百年、何千年単位で無かったことも理由のうちのひとつだ。
最初に襲われたとき、彼はまだ誰の色にも染まっていなかった。
思い描いていた事がないことは無い、恋愛したもの同士の甘いそれとは全く逆な体験をさせられた王は、思い出して俯いてしまった。
(正直、我だけじゃまとめきれねぇある・・・)
しかし、独りだと言う事を改めて実感させられて、王の心がまた見えない悲鳴を上げた。
悲鳴も、言葉も。
届ける相手がいないと、こんなに空しいものだなんて。
そう考えたとき、イヴァンがタイミングよく現れた。
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