4402人が本棚に入れています
本棚に追加
……え? 今なんて? 俺の耳がおかしくなければ「お前、アホか」って聞こえたんだけどwwwwwすげぇwwwアホは世界を越えたwwwww
「ふざけた言い方で、顔も人を馬鹿にしてるような顔だったけど、その男の子はボクに手を差し伸べてくれてたんだ。
名前を聞いてみたんだけど、覚えてないっていうんだ。だからボクが名前を付ける事にしたんだ。
昔絵本で読んだ英雄の名前をそのまま使ったんだけど、男の子はすっごく喜んでくれたんだ。ボクも嬉しくて、寒いのも忘れて一緒にずっと話してた。
その日の最後に男の子はボクの名前を聞いたんだけど、ボクは家出したからファミリーネームが無くて、エレナって言ったら男の子が今度は、
"ならお前、じゃなかったエレナ。お前は今日からオレの妹だ!"
えへへ……思い出すだけでにやけちゃう……」
※今俺に抱きついたまま話してます。
「道端でゴミを漁る生活に飽きて来たころにお兄ちゃんが急にね、「旅に出よう」って言ったんだ。
ボクはその時本当に弱かったし、不安だった。でもお兄ちゃんが大丈夫って言うから一緒に旅に出たんだ。
お兄ちゃんは本当に強くて、今で言うSランクの魔物も軽くあしらってた。そうして七年ぐらいかな、旅を続けていたところに、もう一人家族ができた。
森で倒れてたボクらと同じぐらいの歳の子。今度はボクの弟!
家族が増えるのはやっぱり嬉しかった。あの時家を飛び出してよかったって心の底から思ってる。
それからもう三年かな……それぐらい過ぎたころに事件は起こった」
最初のコメントを投稿しよう!