第ニ章 ~初仕事~

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「………くる!」 殺気を感じ取り、ライフルを構える。    ・・・・・・・ そして飛んできた弾を撃った。 虚識の数十メートル先で爆発は起こった。 その爆煙の中を進み、目的地への距離を詰めていく。 「…意外と、出来るもんですねぇ」 大木に隠れて一息つく。 あの一回は、尋常じゃなく精神を擦り減らす。 タイミング、狙いが少しでも擦れれば虚識には死が待っている。 そんな中となれば、虚識でも多少なり緊張するのだ。 「…手が震える、か」 やれやれ…この調子だと、後3回くらいが限度かな。 まぁ…十分、だな。 弾を詰め替えたライフルを構え、もう一度道路に出る。 こちらに気を引きつけておけば、軋識の方も楽になる。 それは、虚識の最高のモチベーションになる。 「…本当に鬼だな」 「人の所業ではないな」 流石に、弾を撃ち落とされた経験の無い二人は動揺していた。 しかし、また武器を変えながら話を続ける。 「ならばこれで」 「そろそろ終わらせよう」 虚識は、残り500メートルまで来ていた。 これならば…最早、ライフルにこだわらなくても良い。 「俺が距離を見る」 「俺が起動させる」 「地獄を作ろう」 「地獄に帰そう、あの鬼を」 第二の地獄が始まった。
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